【完】芸能人に、恋をした。
それから、一週間─。
当日になり、あたしは朝から準備を進めていた。
既に家に来ており、リビングでくつろいでいる蓮くん。
くつろいでいる…というか、寝てる?
確かに蓮くんの昨日のスケジュールは過密だった。
疲れてるだろうな……。
あたしはキッチンから出てリビングにいる蓮くんの元に向かい、隣にしゃがみ込んだ。
すると蓮くんは、うっすらと目を開けた。
「あ…起こしちゃった?」
「ううん、平気」
「…ごめんね。疲れてるのに」
「謝んなよ。俺は嬉しいよ。
陽菜の友達からいろいろ聞けそうだし」
蓮くんはそう言っていたずらっぽく笑った。