【完】芸能人に、恋をした。
「…あたしは…心が、汚い。
見えない電話の相手に嫉妬して、友達にまで嫉妬して…。
心配かけたら迷惑になるって自分に言い聞かせてるのに
心配されると、うれしいって思っ──」
言葉の途中で、目の前に影が出来て
あたしを強く抱きしめる。
「ほんとバカだよ」
「………」
「言ってよ、そういうの。
そんなふうに思ってるって知らなかった…。
第一、迷惑って何なの?
俺はお前の彼氏だろ?頼れよ。
迷惑かけろよ」
あたしの涙腺はすでに崩壊していて。
それをまだまだ壊すような優しい言葉がかけられる。
「好きだ陽菜。ずっと好きだ。
だから、俺を一番に頼ってほしい」