【完】芸能人に、恋をした。
「ねぇ、蓮。今度デートしない?」
少し上目遣いで俺を見る華絵。
あぁ、俺はほんとに──。
「悪い」
陽菜しか、可愛いと思わない。
──陽菜しか、好きじゃないんだ。
「一回だけでいいから〜」
「他あたって?」
少し笑みを浮かべながら、席を立つ。
他の女を見ると、陽菜に会いたくなる。
俺はほんとに、陽菜のことしか考えてない。
だけど、自信がないという陽菜。
不安にさせたくない、でも
がっつけば歯止めが利かない。
そんな葛藤を繰り返していた。