【完】芸能人に、恋をした。



どうしよう…。




声を聞いて、余計涙が溢れる。



あたしがどれだけ蓮くんに会いたかったかなんて表現出来ない。




だけど、泣き顔なんて───…








─ガチャッ




すると勢いよく開いた扉。







「きゃ…」




背中を預けていたあたしは、体が通るほど開いた扉の隙間から、外に転がり落ちた。



途端に、大好きな蓮くんの匂いに包まれる。







「…う、っ…」




ボロボロと涙を流すあたしを、理由を知らないはずの蓮くんが優しく抱きしめてくれた。





すると蓮くんは


「ずっとここにいる訳にもいかないし」

と言ってあたしをお姫様抱っこして部屋に入った。





< 200 / 208 >

この作品をシェア

pagetop