【完】芸能人に、恋をした。



「…よぉ」



ドアを開くと、そこに立っていたのは男の人。


俯いていた顔がゆっくりと上げられて、ふと目が合い声を聞けば誰かなんてすぐにわかった。





「…っ」



何も言えず、ただただ目を見開く。



時が止まったような錯覚を覚える。




あたしの体は、まるで動かない。





「久しぶり、陽菜」



「…えっと……」



「覚えてない?俺のこと」




そう自分を指差し、首を傾げる彼。





「…あの…RENに、似てますね…」





< 26 / 208 >

この作品をシェア

pagetop