【完】芸能人に、恋をした。
「バカ直哉ー…」
あたしに彼氏がいないことを、たまにバカにしてくる直哉。
またからかったな…。
軽く頬を膨らませ、ドアを閉めた。
ああいうところがなければ、いいやつなのになぁ。
そう思いながら、冷蔵庫に食材を入れていると
──ピーンポーン…
再び鳴るインターホン。
直哉、あたしもそろそろ怒るよ…?
ドタドタと足音を立て、勢いよくドアを開ける。
「直哉しつこ─…」
言い切る前に目に入った相手の姿に目を見開く。
そこには不機嫌そうに立つ─蓮くんがいた。