クリスマス残夢
決意
賭けのつもりだった。
もしクリスマスにあなたが指輪をくれたら、もう一度あなたと向き合おうと。あなたのために、良き妻になろうと。
でも、あなたはくれなかった。
忘れていたのか、プレゼントなんて必要ないと思っていたのか、真意はわからない。もはや確かめるつもりもない。
だけど、私は決めた。
私はあなたの妻であることを捨てよう。妻であるよりも、二人の子供の母親として生きていこう。
あなたが私を愛してくれているかどうかなんて、もう気にしない。少なくとも私は、今のあなたを愛していない。
私の愛したあなたは、どこかへ消え去ってしまったのだから。
私が愛しているのは子供たち。
私には子供たちさえ居てくれればいい。
ー 完 ー