ある日、いじめが始まった。
小さな予兆
みっちゃんとの出会い
次の日_____終業式当日。
私は友達の香織(カオリ)と一緒に登校していた。
香織は同じクラスで美術部員。
そして小学校3年生からの仲で家も近くよく遊ぶ、一番仲のいい友達。
そして私は悩みや困ったことがあるとまず一番に香織に相談をしていた。
だから香織はなぜ私が卓球部を選んだのか、そして私がなぜ美術部をやめたのか……その全てを知っている。
「千秋、どうだった?卓球部の雰囲気」
ふんわりした口調で尋ねる香織。
私はにっと歯を出して笑ってみせた。
「うん、すごくいい感じだった!まぁ私のイメージとはちょっと違って厳しそうではあるけど……何よりもメンバーが重要だしね!私とタメの人も先輩も皆優しそうだったよ!」
「そっか…よかった!それ聞いてすごい安心したよ」
香織はまるで自分のことのように喜んでくれる。
私はその香織の優しさに何度も救われた。
「香織……本当にありがとう」
私は精一杯の気持ちを伝えた。