ある日、いじめが始まった。
そうしている間にCグループと呼ばれていた人達は外に帰ってきて、私達Dグループが体育館の中へと呼ばれた。
「じゃあ千秋ちゃん、行こっか」
「うん……」
Dグループのメンバーは私とみっちゃんと高本さん。
高本さんはさっきランニングの時冷たかったからちょっと怖いな……
そう思いながら私は体育館シューズに履き替え、中へと入った。
体育館の中は2、3年生のハードな練習のせいか、熱気がこもっていてとても蒸し暑かった。
辺りを見回すと体育館の一番向こう側に1つだけ誰も使っていない卓球台がある。
あそこが、1年生用の卓球台かあ…
私とみっちゃんは小走りでその卓球台の所へと行く。
私達が着いたらちょうど高本さんも着いたくらいでメンバーは3人…全員揃った。
「………じゃあ練習始めよっか」
高本さんはぶっきらぼうにそう言い放つ。
「………うん」
私はラケットをぐっと握りしめる。
まだ入部して2日だけどあんまり下手なことはできない。
高本さんの、そしてみっちゃんに迷惑をかけないように頑張らないと…!
こうしてDグループの練習は始まった。