ある日、いじめが始まった。



「あ、うん。私、さっき顧問の先生に転部届け出して卓球部に転部したんよ!今日から卓球部員になったけん!」



「え、まじ〜?!千秋入ってくれるの嬉しいわ!じゃあクラスでも部活でもよろしくねっ♪」





菜美はそう微笑むと私に向かって手を差し出した。





「うん!よろしくね〜!」





私もにっと笑うと差し出された手を強く握り返す。







「皆ぁ来てきて〜!千秋、今日卓球部に転部したんだって!メンバー1人増えたよお!!」






菜美は私が卓球部に入ったことを皆に報告しようと思ったのだろう。


大きな声を出し皆を集めようと手招きをしている。






「え、まじで〜?」


「メンバー増えたね〜」





するとぞくぞくと私の周りに集まってくる1年生女子の卓球部員達。


顔を見ると何人かは喋ったことのある人はいたが、半分以上が関わりが全くと言っていいほどない人達だった。






よし、喋ったことのない人もいるしちゃんと自己紹介しないと!






私は大きく息を吸って精一杯口を開いた。






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