ことば紡ぎ
「で、あの返事は…?」
公衆の面前で恥ずかしげもなく告白を繰り返していた奴が、声を小さくして赤面しているのを見て、有香は驚きを隠せない。
あいた口が閉まらないとは、まさにこの事だわ…
有香はそのまま立ち上がろうとするので、颯太は慌てて止めにかかる。
「何よ。今返事が聞きたいの?」
「そりゃ…」
と言いかけて、はっと思いとどまったのか、そのあとの言葉を付け加える。
「いや、今はダメだな。園田さん俺の事全然知らないもんね。
あー、そこまで考えてなかったよ…。」
どーしよと頭を抱える姿は、まるでまた犬の様で、それを見て、有香は自然と笑いがこみ上げる。
そして、「そうね。」と続ける。
「もっと、後だったら私の気も変わるかも知れないしね。」
「うん…て、ひえ!」
驚いて変な声を上げ、有香を見るが有香はそのままスタスタと歩いて行ってしまっていた。
その有香の顔には優しそうな笑顔が浮かべられていた。
彼女の口から毒ではなく、愛が紡がれるのは、そう遠い未来の話ではないかもしれない。
でも、それはまた違うお話。
【ことば紡ぎend】
公衆の面前で恥ずかしげもなく告白を繰り返していた奴が、声を小さくして赤面しているのを見て、有香は驚きを隠せない。
あいた口が閉まらないとは、まさにこの事だわ…
有香はそのまま立ち上がろうとするので、颯太は慌てて止めにかかる。
「何よ。今返事が聞きたいの?」
「そりゃ…」
と言いかけて、はっと思いとどまったのか、そのあとの言葉を付け加える。
「いや、今はダメだな。園田さん俺の事全然知らないもんね。
あー、そこまで考えてなかったよ…。」
どーしよと頭を抱える姿は、まるでまた犬の様で、それを見て、有香は自然と笑いがこみ上げる。
そして、「そうね。」と続ける。
「もっと、後だったら私の気も変わるかも知れないしね。」
「うん…て、ひえ!」
驚いて変な声を上げ、有香を見るが有香はそのままスタスタと歩いて行ってしまっていた。
その有香の顔には優しそうな笑顔が浮かべられていた。
彼女の口から毒ではなく、愛が紡がれるのは、そう遠い未来の話ではないかもしれない。
でも、それはまた違うお話。
【ことば紡ぎend】