Your smile once again
六時。


起床時間の一時間前に起きてしまった。


疲れているのに、なんでだろう。

結局昨日はほとんど寝れなかったし。


シャーッ。

流れ続ける水道の水をすくい、顔にかける。


目が覚めていくような気がした。



「ん、佐々木。おはよ」

聞きなれた声がして、

鏡越しに背後を見ると、笹原が目を擦りながら立っていた。



ここは、男女共有洗面所だ。

笹原の髪は、いろんな方向にはねていた。


それがおかしくて、私は苦笑する。

「はねてる」

私は背伸びして、笹原の髪の毛に触れた。


「んぁ?ホントだ」

サラサラしてた。

男の子の髪の毛を触るのは初めてだった。

「寝ぼけてんの?」

ボーッとしてる笹原に、言った。

「んなことはない」

笹原は、そう言いながら頭をかいた。

でも、眠そうだ。
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