Your smile once again
連れてこられたのは、旧校舎。

埃臭かった。


「きょ、はホントに帰らせてっ。はな、してっ!」


埃のせいでさらに呼吸がおかしくなる。

必死で訴えるも、無視して腕を引く女子たち。

「アッ!」

ドンッ。
押されて、床に倒れ込む。

「お願……」
「黙りなさいよ」

私は手をついて体制を整える。

キッと珠理奈をにらむ。

数人の女子が私を取り囲む。



「何よその顔」


髪の毛を掴まれる。

珠理奈が座り込み、同じ目線になった。

目が合った。


ドクン、心臓が大きく波打った。


「……ぁ……」


その目が、"彼"とそっくりで私は恐怖に包まれた。


視界がぼやけ、頭が朦朧とし始める。
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