Your smile once again
やっぱり、好きなんだろうな。


琴那の事。


本人から聞いたわけじゃないけど。


好きな人の好きな子ぐらいわかる。

恋する乙女の勘ってやつ?


それはきっと、

あたしがひまわりを好きなのと同じくらい、ひまわりも琴那が好きなんだ。


すごい、すごいわかる。
琴那を好きになる気持ち。

可愛くて、スタイルもすごいい。

でも、それだけじゃなくて守ってあげたくなるような子だ。

怜音とは別の感じで。

グルグル。頭のなかで色んな考えが浮かぶ。

「香澄、あと何分くらい?」


正面に座った冬哉が、そう言った。その言い方が、不機嫌だった。

「ん、一時間ぐらいかな?」

「ほー」


冬哉はあたしの幼なじみだ。

お母さん同士がすごく仲が良い。

家もお隣さん。
部屋は向かい合わせで、漫画みたいとよく言われる。



漫画みたいな恋になんて、発展するわけないのだけど。
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