Your smile once again
「なにそれ。見たい」
「はぁ!?ちょっ……!!」


笹原が私の肘をつかんで、引っ張って行く。



私は引きずられるようにして、連れていかれた。


来た道を逆戻り。

「待っ……」
「静かにしよーねー」
「こんの、変態!!」


海の家の裏だ。

塀と海の家の、小さな隙間。

木の壁に、背中をつけられる。


笹原の顔が、目の前にある。

私は思わず顔をそらした。

笹原の胸を強く押す。

「笹原……っ!!」


「黙って」
< 164 / 366 >

この作品をシェア

pagetop