Your smile once again
パーカーのファスナーが下ろされていく。


「ーーーっ!!」


思わず固く目を閉じる。

 
小さく音をたてて、パーカーが地面に落ちた。


虹色に、銀のラインが入った水着が露になる。


涼しい風が、素肌に感じられた。


“あれ”が見えてしまうとか、そんなの考えられなかった。

多分今、顔真っ赤だ。


沈黙が続いた。

「……っ……、ささは、ら?」


ゆっくりと目を開けると、

笹原が口元に腕をやり、目線をそらしていた。


耳まで赤い。


そして一言。



「佐々木……それ、反則」
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