Your smile once again
グッと乱暴に、パーカーを着せられた。


「パーカー、着てて正解」


一回も、目があってないんだけど。


笹原が背を向けて歩き出した。


私はその背中に話しかける。



「何か言ってよ。……恥ずかしーじゃん」


笹原が、一瞬私を見た。


そしてすぐに、前を向いてボソッと呟いた。


「……可愛い」



「ーーーっ!!」


腰が抜けそうになった。
< 166 / 366 >

この作品をシェア

pagetop