Your smile once again
「ごめん。俺、何もしてやれなくて」
佐々木は、何も言わずに首を振った。
俺は……、俺は、佐々木の過去に、ちゃんと向き合うことができるのだろうか。
できる気がしない。自分の事にも、向き合っていない俺だから。
慰める言葉さえ見つからない。
言えるわけがない。
言う資格がない。
「……佐々木。
俺……。何て言っていいか分からない」
「いいよ、当たり前だもん。暗い話、聞かせてごめん」
佐々木の肩がすごく小さくて、触れたら壊れてしまいそうだった。
「お願い……離れないで……」
「さ、さき?」