Your smile once again
『怜音って、ウザくない?』


『見ててイライラするよねー』



そう言われたから、変えたんじゃん。

何でそれを斉藤は……。


「作ってる感じがイライラする」

私は立ち止まった。

それに気づいた斉藤も、足を止め振り向く。


「おまっ……、何で泣いてんだよ!!」


私に目から溢れる、大粒の涙を見た斉藤がギョッとする。


「しょうがないじゃん!!作んないとやってけないんだよ!」

「何言ってんだよ?」

斉藤が怪訝な顔をする。

「私……、背小さいし。

格好いい服着たいけど、サイズはないし、似合わない。

甘いものは苦手。コーヒーはブラックが好き。


ピンクは嫌いだし、スカートも好きじゃない。

虫も蛇も全然怖くない。


てんとう虫とか、むしろ可愛いと思うし!

お化け屋敷も一人で入れる。

ジェットコースターは大好き!

思ったことは、すぐに顔と口に出ちゃう。


 でもっ、でも全部似合わないの。

思ってるのと違うとか、

空気読めないとか、

色々言われて……。

だから、作るしかないんだよ……」
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