Your smile once again
「斉藤ぉー」
「柊真って呼べよ」


突然の命令口調に、驚く。


「へ?」
「俺、名字嫌いなの」
「しゅ、柊真?」


おそるおそる彼の名前を呼ぶ。



「それでよし。


相澤はさ、相澤でいいんだよ。


相澤の好きなようにやればいい。

辛かったら俺が聞いてやるから」


相澤。

柊真に名前を呼ばれたのは初めてかもしれない。


「えー。私は名字なの?」


「いいだろ。別に。ってか、もう泣き止んでるし」



「ふふ、柊真のお陰だね」


「感謝しろ」
「そうする」


少しだけ、素直になれた。
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