Your smile once again
左手に下げたコンビニ袋が、カサカサと音をたてる。
静かな夜の町によく響く。


今日はこのまま帰ろう。

私はそんなことを考えながら、川原を歩いていた。

その時、土手に座っている人物が視界に入った。

私は足を止める。

「笹原?」

思わず声をかけた。

笹原が、一人で腰を下ろして星空を眺めていた。

私の呼び掛けに、笹原はゆっくりとこちらを向いた。

「佐々木」

何か、いつもと逆のパターン。


「何してんの?こんなとこで」
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