Your smile once again
私は言いながら、笹原に近づいていく。

笹原はニコリと笑った。


「佐々木がいると思って来たら、いなかった」

「うん、今日は大翔の家に行ってたの。」

「大翔?ああ、戸部先生か」


笹原が、納得したように頷いた。

私は笹原の隣に腰を下ろした。


「今日は、佐々木に会いたかった」


笹原が寂しそうに言うので、

私は驚いてしまった。


「学校で会ったじゃん。

帰りも一緒だったし……」


「夜は、寂しく、なるから」


笹原も、何かあるのかな。


夜に寂しくなっちゃう理由が。


誰かと一緒にいたくなる、理由が。


「そっか」


「うん」
< 213 / 366 >

この作品をシェア

pagetop