Your smile once again
何か今日はいつもの俺じゃない。


笹原はそう言って顔を歪めた。

「どうしたの」


「わからない。

多分、皆はこういうとき何かに自分の心を預けるんだろうな。

俺には預ける場所が無い。

だから、寂しくなる」


「私みたいなこと言うね」

「そうだな」

笹原はまた、寂しそうに笑った。

私はそんな笹原の頭をクシャクシャと撫でる。


ーーー猫みたい。


そう思った。


「ははっ、俺髪の毛触られんの、好きだわ」


笹原が微笑む。

私はそんな笹原の頭をもう一度撫でた
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