Your smile once again
「佐々木とは、どういう……」

「さっき言った通り、幼馴染だよ。
……俺はそうは思ってないけど」


「……っ!」


海翔さんが佐々木を見る瞳は、すごく優しくて。

本当に大切にしている感があった。


「一時期、付き合った時もあったよ」


その言葉に俺の思考は停止した。


失神する……。


「わぁぁっ!早まらないで」


現実に引き戻される俺の魂。


「まあ、色々あって……。

お母さんもあんな目にあってしまって。

琴那自身も傷つけられていたし、心がボロボロの時に漬け込んだんだ。

そりゃ、心の拠り所は欲しくなるしね。

多分琴那は俺に恋愛感情は無かったと思うよ。

本当に、家族みたいに育ってきたし……。

ただ、一人になりたくなかっただけなんだと思う。

俺はそれを知ってて告白した。


俺はずるいよ」
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