Your smile once again
振り返ると、佐々木が立っていた。

海翔さんを睨みつけるようにして。


声のトーンから、佐々木が怒っていることが分かった。

きっ、と目が鋭く海翔さんを捉えていた。

怒りで、肩が震えていた。


……こんな佐々木、初めて見た。


「何で、海翔が言うの?」


静かな声に、怒りが込められていた。


海翔さんは呆れたようにため息をついた。

「琴那、落ち着け」


「落ち着けって……。海翔が悪いんでしょ‼︎」


佐々木が俺たちのテーブルに近づいた。


そして、座っている海翔さんを見下ろした。
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