Your smile once again
〈side 琴那〉

「琴那ー。海翔くん来たわよー」
「はーいっ!」

おばあちゃんが私を呼んだ。

「ごめんっ、海翔。お待たせ」

玄関を開けて顔を出す。
そこには、海翔が笑顔で立っていた。

「大丈夫だよ。おはよう、琴那」

「おっ、おはよ」

今日、海翔は帰ってしまう。

その前にちょっと出かけることにしたのだ。

「行こっか」
「うん」


私たちはショッピングモールを散歩しながら、色々な話をした。

「そっか……!友達、できたんだな」

「うん。すごいいい子だよ。

全部、笹原のおかげ。

二人だって、笹原が紹介してくれたし……。」

「ははっ。

琴那、さっきから笹原、笹原って。

彼の話しかしてないよ」

「そう?」
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