Your smile once again
トントン、肩を叩かれて私は目を開けた。目の前に、男の人が立っていた。

「大丈夫?」

あ、この声。
さっきの人だ。
先輩だったらしい。

「はい、ありがとうございました」

「どういたしまして。心臓、悪いの?」


「まぁ……はい」

何処かに行ってくれないかな。
私は思った。

まだ、喋るのは疲れる。

「君、佐々木さんだよね?」

先輩は短髪で切れ長の目。髪の毛が明るいのは染めているから。シャツのボタンははずれ、肌が見えている。


「はぁ……」
「俺は、遠藤龍樹。よろしく。
佐々木さん、三年じゃ結構有名なんだよ」

遠藤先輩はペラペラと喋り続ける。

「瞬殺とか言われててさ!佐々木さん、新入生代表やってたでしょ?その時に一目惚れしたやつら多くてさ」
「……」
「あと、鉄壁とか言われたりね」
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