Your smile once again
やばい……。
熱がある……。
頭がぼーっとして、力が入らない。

「なんでも、ガードが硬いとかいう話だけど……」

すっ、と彼の手が伸びてきた。

「全然そんなことない……」

やだ……。
触らないで‼︎

「佐々木っ‼︎」

その時、私と遠藤先輩の間を割るように誰かが入ってきた。

「大丈夫かっ⁉︎」

笹原だ。
その表情は、焦りが見えた。

「笹原?」
「戸部先生がっ、佐々木が倒れたって言ってきて。
コンビニ行ってくる。
みたいな軽さだったけど……」

大翔も相変わらず。昔から彼はいたずら好きだった。

「なんだよ、あのクソ教師……っ」
笹原が毒を吐いた。
その様子がおかしくて、笑ってしまう。
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