Your smile once again
「大丈夫なのか?」
「うん。今はだいぶ」

「あのー?俺のこと忘れてない?」

その声に私は、笹原の肩越しに遠藤先輩に視線を移した。

「あ、すいません」

思わず謝る。

「……誰ですか」

笹原が遠藤先輩を睨むように見ながら言った。

「俺?佐々木ちゃんのお友達」

お友達とか、言われてしまった。
変な人だな。この人。

「ガードが硬いってこのことかな?」
「え?」

遠藤は微笑んだ。

「燃えるね」

言ってる意味がわからない。
私は首を傾げた。

「じゃ、そろそろ騎士くんの視線が痛いから帰るね」
「あ、ありがとうございました」


騎士くんってなんのことだ?不思議に思いながらお礼を言う。


遠藤先輩は振り向きざまに手を振ってくれた。

「誰、今のチャラい人」


うーん。

やはり、人から見たらチャラい分類なのか。
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