Your smile once again
「具合悪いの、気づいてくれた」

「ふーん。

……歩ける?部活今日は早退するわ。送ってく」

「えっ、いいよ。一人で帰れる」

拒否する私に笹原は首を振った。少し、不機嫌に見えた。

「ほら、カバン」

ぶっきらぼうに突き出されるカバン。
怒ってるのかな……。

「帰るぞ」
「ん……」

朦朧とする頭をぶんぶんと振った。

「佐々木?」
「なんでもない 」

私たちは肩を並べて校門を出た。

なんとなく、歩みが遅い私。


「佐々木、どうした?具合悪い?休むか?」


「ふふっ、笹原、質問多すぎ」


私は小さく微笑んだ。


----変な、感覚。

この時間が終わって欲しくないような、そんな感じ。
< 242 / 366 >

この作品をシェア

pagetop