Your smile once again
コクンと頷く。
いや、ほぼ強制的だけど。


「あ。あと!」


笹原がもう一度声を上げた。

驚いて心臓が跳ねた。


「何でジャージ着てないの?
確か佐々木、全種目見学だったよな?」

「あ、うん。
ジャージ教室置いてきちゃって」

私が言うと、笹原は自分の腰に巻いていたジャージをほどいた。

そして、私に差し出してきた。

私が受け取らないでいると、

「着とけ。
暑かったらせめて腰!
名前見えるようにな‼︎」

と言うが早いか、ジャージを着せられた。

「なんか、今日の笹原変だよ?」

私が思わず言った。

私は袖を伸ばして笹原に見せた。


「ぶかぶかだし……」

「だぁぁぁあっ‼︎」

笹原が突然叫んだ。頭を抱える、彼。

「えっ」

笹原が私の肩をガッと掴んだ。

「わっ⁉︎」

「ほんと、そういうのだめ‼︎」

「へっ⁉︎」

「ぶかぶかジャージには男子は弱いの!わかる?」
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