Your smile once again
「日向はさ……私の……どこが好きなの?」

日向がぷっと吹き出した。

「っははは!」
「わっ、笑わないでよ」

私は少し焦ってしまった。
日向は笑う。
私もはにかみ笑いを返した。

「どこ、かぁ……」
「う、うん。」

日向は私に向けてあの笑顔を見せた。
私は、その純粋な笑顔を直視できなかった。

「なんていうか……。

人に全く流されない強いところとか、俺と違っていいなと思うし……。

意外と照れ屋で、友達想いなとこも」

「……」


「あーっ、ていうか、もう全部好きだよ」

日向は照れ笑いする。

やっぱり、日向は変わらない。


どうして?


心の中でそうつぶやく。

私はこんなに嫌なやつなのに。

「佐々木、そんな顔しないで」


日向に言われて、顔を背けた。

苦しさに、歪んだ顔。

「俺が勝手に好きなだけだから」


悲しそうな声だ。


なんでこんな私を好きでいてくれるの。

私は、こんなに優しい彼に好いてもらう資格なんてない。

「ごめんなさい……」

手で、目を覆う。

「佐々木」

一瞬の出来事だった。

顔にある右手を掴まれて、日向の右手が頭の後ろを回る。


「ひなっ」
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