Your smile once again
ホームセンターについて、私たちは布やペンキを買い終えた。

「次は……。食材らへんだな」

笹原がメモを見ながら言う。

「三階だね」
と、湖春。

エレベーターに向う。

荷物は、笹原と湖春で持ってくれている。

この時間帯は人が多めな用だ。

夕飯の支度かな。


エレベーターがきた。

扉が開いていく。

人がそこそこ乗っていた。

笹原が最初に乗り込む。


「佐々木、段差危ない-----」


笹原が私に手を差し伸べた。


「きゃっ!」


湖春が、笹原の胸に倒れこんだ。

私は驚いて立ち止まる。


「綾瀬っ!大丈夫か?」


転んでしまったみたいだ。

笹原の、湖春の肩に添えられた手を見て、私の中で何かが湧き上がってきた。


「……っ」


二人を見ていられなくて、思わす目を逸らす。


なんだろ……もやもやする。
< 289 / 366 >

この作品をシェア

pagetop