Your smile once again
「洸は優しいけど、自分から女の子からからったりとかしないもん」
「……でも、私と笹原は本当になにもないから」


きっぱりと否定して、作業を再開する。

話は終わりだ、という私の行動にクラスメイトも諦めたらしい。

それぞれ手を動かし始めた。

「なぁんだ。残念だなぁ」

萌は頬を膨らませた。
とにかく、話題を変えようとして私は萌に振る。

「萌は、悠季とどうなの?」

萌は慌てたように、視線を泳がせた。

「ええっ、なんもないよぉ!でも……」

恥ずかしそうに頬に手を当て、微笑む萌。

「告白……、しようとおもってるんだ。文化祭、一緒にまわる約束したし……」


なんだか、すごい女の子らしいくなっている。

「……がんばれ」
「……あ、ありがとう!琴那ちゃん!」

萌の照れ笑いを可愛い、と思った。
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