Your smile once again
いつもと変わりない笹原の姿。


なんだか懐かしく感じてしまった。

私は綻ぶ頬を手で押さえた。

突然、笹原のポケットから音楽がなった。


「あ、嘉島だ」


どうやら着信らしい。

ちょっとごめん、笹原がそう言って電話に出る。


「……もしもし?うん。こっちはもうほとんど人いないけど。……わかった」


通話を切った笹原がスマホをしまいながら私に声を掛ける。


「昼時だから、外の屋台に人が流れてるらしい。看板持って2時まで回れってさ。そのあとは休憩入っていいらしい」


「そっか。じゃあ行こうか」

こうして私達はひたすら歩き回った。
< 307 / 366 >

この作品をシェア

pagetop