Your smile once again
〈side 琴那〉


「佐々木ー。決まったか?」
「うー……まだ」


私は今、今年最大の決断を迫られている。

私が手にとっているのは、クラゲのストラップとクリオネのガラス細工。

私は今日の水族館で、クラゲとクリオネがこんなに可愛い生き物だと始めて知った。

「……よし、決めた」
「おっ、どっち?」
「どっちも買う」


私が断言すると、笹原が呆れたように笑った。


「この後どうする?」

水族館を出たのは一時過ぎ。

「とりあえず、お腹すいた」

そういえばお昼ご飯がまだだった。私は思い出しながら笹原にそう言った。



「だな。佐々木、甘い物食える?」
「うん」
「じゃあ行こう!いい店があるんだ」


そう言って笹原は私を連れ出した。
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