Your smile once again
私は苦笑する。


「今日は何買ったの?」

笹原は、コンビニ袋をちょっと持ち上げた。カサッて音がした。

「新発売、ラムネチョコ」

笹原がしたり顔で答えた。

「なんでそんな変なの買うの」
「……自分探し?」
「意味分かんないから」

笹原が声をあげて笑った。


「ミャー」
「猫?」

笹原が立ち上がって辺りを見回した。私が指を指した。

「あっち」

おお、笹原が言って砂利まで降りていく。二匹の親子猫が寄り添っていた。

笹原がゆっくりと近づくと、親猫が毛を逆立てて唸った。威嚇している。

私は砂利まで降りた。

笹原の横にしゃがみこみ、猫に手を伸ばした。

すると猫は、私の手に顎を寄せてきた。
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