Your smile once again
「なぁ、俺なんかしたか?」
「……」
「急に、もう話さないとか言われても納得できるわけねぇだろ!」


やめて……。


「佐々木」


もうやめて……。

「わかんねぇのかよ‼︎

俺は、佐々木が-----」


私は、笹原の口を、手のひらで塞いでいた。


驚いたように目を見開く、笹原。


自分でも驚いてしまった。

「……めて」

声を振り絞る。


「やめて……。
これ以上私を混乱させないで……っ‼︎」


そう、叫ぶように言った瞬間笹原の手が少し緩んだ。

私は、笹原の胸を強く押した。

私と笹原の間に距離ができる。
その隙に私は図書室から逃げ出した。
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