Your smile once again
それからまた、数日が経った。


私達は、お互いを避けあっていた。

2人の間に、大きな溝があるかのように、近づけない。
後ろを振り向けば、笹原がいるのに。
なのに、笹原が、遠い。

そんな現実に、胸への鈍い痛みを感じてしまっていた。

「琴那ーっ?聞いてるー?」

怜音に顔を覗き込まれて、ハッと我に返った。
その隣では、香澄も心配そうに私を見ていた。


昼休み。
私たち3人は、お弁当を忘れた怜音のために、購買に向かっていた。


「ごめん。えっと何の話だっけ」

私は苦笑いを浮かべて、怜音に聞いた。
怜音の疑うような視線が怖くて、目を逸らす。

「笹原くんと、何かあったの?」

香澄が、気を使いながら聞いてくる。

私は何も言えずに、不自然な笑みを返すことしかできなかった。
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