Your smile once again

牧田悠季

新学期から二ヶ月。

六月に入った。


連日ジメジメした陽気が続いているが今日は珍しく晴天だった。



教室に入ると、笹原がいないことに気がついた。

珍しい。

そう思っていたら、ホームルームで休みだということがわかった。

風邪らしい。


意外と笹原は体が弱いのかな。

季節外れの風邪なんて。


「佐々木さんっ!」


クラスの女子が声をかけてきた。

クラスでも目立つグループにいる子だ。

「あのさ、牧田悠季(マキタユウイ)って知ってる?」

「……知らないけど」 


「悠季がね、佐々木さんに一目惚れしたんだってぇ!」



なんでこの子は無駄にテンションが高いんだ。


「で、悠季に会ってほしいんだぁ!」
「やだ」

私は即答した。
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