Your smile once again

今晩は焼き魚がメインだった。


おばあちゃんは、私が飽きないように、洋食も勉強して作ってくれている。おじいちゃんも、無口だけど実はすごく優しいのだ。

おばあちゃんが笑うと、その場の空気が一瞬で和む。

たしか、母もそうだった気がする。



……また、思い出してしまった。

ご飯を食べ終わると、私はすぐに部屋に閉じこもる。


私は自分の部屋の窓から、星を眺めるのが好きだ。

星の光は、綺麗で儚くて、落ち着くから。
部屋に響く、時計の音が余計にこの部屋の静かさを感じさせてるような気がした。



「……この前、先生から電話があってね…。
また、……具合悪くなったみたいなの……」

私は、ハッとした。



おばあちゃんの、声。


気を使わせている。そう思うと胸が苦しくなって、
どうしようもなく嫌になる。


家にいたくなくて、私は夜の闇に飛び込んだ。

外は真っ暗で、すこし寒い。


その夜の空気が私をひどく安心させる。


私が、毎日のように家を抜け出していること、多分おばあちゃんは気づいている。
でも、気を使って何も言わないんだと思う。