Your smile once again
笹原は乱暴に頭をかいた。笹原は照れたときにこれをよくする。



「ううん……。わかるよ。笹原のいってること」
「そっか!なら、良かった」



そう言った笹原の頭上には、四月の月があった。きれいな、三日月。


「……食う?」


笹原がコンビニ袋から、なにか取り出した。


「なにそれ?」
「豆腐チョコ。くそ不味い」


パッケージには、"新食感!! 不思議な味がクセになるっ!"。


「……いらない。他になんか無いの?」
「えーっと……た、"卵焼きソーダ"とか?」



涼しい顔してその気持ち悪いソーダを飲む笹原。おそるおそる豆腐チョコに手をつける。


「わー。なんか、なんとも言えない」
「だろっ!」



コンビニ袋には、他にも色々あって。私たちは議論しながら夜を過ごした。
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