Your smile once again
「佐々木」


笹原が私に手を伸ばした。


「……やっ!」

思わず、ビクリと肩を揺らす。

自分の手で自分をかばった。

まだ震えている。

怖い……。

「取り合えず、落ち着け」

笹原の手が、私の頭に触れた。

顔を引き寄せられて、笹原の胸に顔が当たる

「ーーーっ、ふぅっ」

嗚咽が漏れた。

笹原の胸に、顔を埋める。

安堵の涙が頬を伝った。

「……ごめん」
「いいよ。ここにいるから」

笹原が私の左手を掴んだ。

「血、出てる。ーーー切ったのか?」

私は何も言えなかった。


「佐々木。こっち見ろ」

私はゆっくり顔をあげた。

視線が絡む。

真剣な目だ。

「次は、こうなる前に言え」
「……」


「佐々木。もうこれ以上自分を傷つけるな」
「……うん……」
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