俺様王子!?な家庭教師
........ぇ?
一瞬誰が言ったか分からなかった。
戸惑っているともう一度聞こえた声。
「なぁ。きいてんの?俺バカ嫌いなんだって。」
やっぱり。こんな言葉を発している人物。
それは王子様。
あの王子様の喋り方は?
さっき僕って言ってたよね?
今思いっきり俺って言ってたし。
こ、これが王子様の本性!?
私はまだキョトンとしていると、
「ほんとバカって人の話聞かないよね?もういい。俺教室戻るから。」
「あっ!ちょっと待って!!!」
「もう本当なに?」
こんな人に言うのは嫌だけど....。
「お願いしますっ!少しでいいんで勉強教えてくださいっ!」
頭を下げると、偽王子は
「なにそれ?勉強教えたらなんか報酬あるの?」
「えーっと....。報酬は....。」
「いっとくけど俺金にも女にも困ってないし。」
「なっ!なんでも言うこと聞きますっ!だから!お願いします!」
一生懸命頼んだ。
彼の顔をみると、口角がニッと上がる。
うぅっ。なんか怖い。
なんか笑ってるけど目は笑ってない。
「....考えてやる。」
「ほんとですか?」
「あぁ。また明日報告しに行く。あと詳細もな?」
「あっ!ありがとうございます!」