俺様王子!?な家庭教師


........ぇ?



一瞬誰が言ったか分からなかった。



戸惑っているともう一度聞こえた声。




「なぁ。きいてんの?俺バカ嫌いなんだって。」




やっぱり。こんな言葉を発している人物。



それは王子様。



あの王子様の喋り方は?



さっき僕って言ってたよね?



今思いっきり俺って言ってたし。



こ、これが王子様の本性!?



私はまだキョトンとしていると、




「ほんとバカって人の話聞かないよね?もういい。俺教室戻るから。」




「あっ!ちょっと待って!!!」




「もう本当なに?」



こんな人に言うのは嫌だけど....。



「お願いしますっ!少しでいいんで勉強教えてくださいっ!」



頭を下げると、偽王子は



「なにそれ?勉強教えたらなんか報酬あるの?」



「えーっと....。報酬は....。」



「いっとくけど俺金にも女にも困ってないし。」




「なっ!なんでも言うこと聞きますっ!だから!お願いします!」



一生懸命頼んだ。



彼の顔をみると、口角がニッと上がる。



うぅっ。なんか怖い。



なんか笑ってるけど目は笑ってない。



「....考えてやる。」




「ほんとですか?」




「あぁ。また明日報告しに行く。あと詳細もな?」



「あっ!ありがとうございます!」



< 11 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop