【続】恋愛のやり直し方
友田がこの挑発にのってしまったらどうしようと慌てていると、友田の大袈裟なほど大きなため息が聞こえてきた。





「アンタも聞いてなかったの?俺はその子に聞いてんだけど」




その声は先程までの苛立った声色とはうってかわって落ち着いた声。



だけど、しっかり挑発に挑発で返す要素は忘れずのっけてる。




こ、怖い。


友田だけじゃなくて、立花さんも。



二人から放たれる緊迫した空気も。





何がどうして二人がこんなことになっているのかさっぱり分からない。





友田の挑発になんの返答もしない立花さん。
友田もその出方を伺っているようだ。



保たれる沈黙が重たくて、早く誰かその沈黙を破って欲しいのに、一方で破られた後に何が起こるか分からない恐怖。



背筋にゾワリと悪寒がする。
あぁ、この手を振り払って逃げ出したい。




少しの沈黙を破ったのは友田だった
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