【続】恋愛のやり直し方
私が怒っているのを感じて、ヤバイといった顔をした竜くん。




「スンマセンつい…」



「いえいえ、こっちもムキになってごめんなさい」




続く会話もなく気まずい空気が流れる。
手持ち無沙汰で、カフェオレに手を伸ばした。



竜くんが注文してくれたカフェオレは、まさに私好みで、人並外れた観察力は、さすがだなぁと感心してしまう。



編集部でも期待されてる人材なのが納得できる。




「やっぱりミルク多目は正解でしたね?」



まるでテストの点数が良くてご機嫌な子供のように無邪気に喜ぶ竜くんの顔を見て、なぜが良いことをしたような気分になる。



だから、今度は私も素直にお礼を言おう。


「うん。ありがとう。すごく美味しい。竜くんは、ココよく来るの?」




「そうですね。わりと最近はよく来ますよ。原稿が出来るまでの時間潰しとか……」



空になったグラスの中の氷をストローで弄びながら視線は外へと向けた竜くん。
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