【続】恋愛のやり直し方
突然視界が遮られた。
トンっと軽い衝撃を受けたあと、視覚よりも先に鼻から入ってきたマリンブルーの香りで、ギュッと私を抱き締める正体が分かった。
「追いかけっこおしまい?」
クスリと笑うその声が体の中に入ってきた瞬間、走って乱れた呼吸を整えるのも忘れた。
背中に回された腕にさらに力が加わえられて、一層密着した身体。
そこに風が通ることも許さないと言ってるかのように……
だけど、ただでさえ乱れた呼吸にソレは辛い。
そんな私とは正反対に友田の呼吸は少しも乱れていない。
「コホっ……コホっ…待って……息苦しい」
「ん?もうちょっと我慢してよ。わざとだから」
「……はっ?」
ドンドンと叩いてもがく私を余所に、「さて、捕まえたし、どうしよかな」と呑気な声を出す友田。
「ホンっとに苦しい……」
ジンワリと涙まで浮かんでくる。
「俺から逃げようと思ったんでしょ?懲りないね綾は。
だけど、俺から逃げようとしたって無駄だよ。俺、学生時代陸上部だし」
トンっと軽い衝撃を受けたあと、視覚よりも先に鼻から入ってきたマリンブルーの香りで、ギュッと私を抱き締める正体が分かった。
「追いかけっこおしまい?」
クスリと笑うその声が体の中に入ってきた瞬間、走って乱れた呼吸を整えるのも忘れた。
背中に回された腕にさらに力が加わえられて、一層密着した身体。
そこに風が通ることも許さないと言ってるかのように……
だけど、ただでさえ乱れた呼吸にソレは辛い。
そんな私とは正反対に友田の呼吸は少しも乱れていない。
「コホっ……コホっ…待って……息苦しい」
「ん?もうちょっと我慢してよ。わざとだから」
「……はっ?」
ドンドンと叩いてもがく私を余所に、「さて、捕まえたし、どうしよかな」と呑気な声を出す友田。
「ホンっとに苦しい……」
ジンワリと涙まで浮かんでくる。
「俺から逃げようと思ったんでしょ?懲りないね綾は。
だけど、俺から逃げようとしたって無駄だよ。俺、学生時代陸上部だし」