【続】恋愛のやり直し方
友田が陸上部だってこと、知らなかった。


だから私と違って走っても息が切れなかったんだ。


いや、違う違うそんな場合じゃ……




「……コホっコホ」



ろくに息もできないのに、さらに強い力が加わる




どういうつもりなんだろう。




「ね、綾。もう俺から逃げないって約束するなら解放してあげる」



「……何…言ってるの?」



「質問に質問で返さない」



ギシギシと骨が軋む音が鳴るんじゃないかってほどの力。


「……分かった。逃げない……から」



ひどく掠れた声になった。



その声を最後まで聞いた友田は、約束通り解放してくれた。



一気に入り込む空気に生き返ったような
安堵感。



だけど、すぐに状況を思い出し、この後の読めない展開に身構える。





「ふっ。とりあえず家、行かない?ココで話すのもなんだし」
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