【続】恋愛のやり直し方
そんな訳ない。と呪文のように頭の中で唱える。


だけど、それを打ち消すように友田の声が響き始める




『俺から離れないって約束して』





耳元でささやいたその言葉が、どんなに否定しても私の心に希望の灯りを点してしまう。




少しだけ期待してもいい?

ううん。ダメ

ホントに少しだけ……






そんな自問自答を何度か繰り返していた。




「………綾……あ や。聞こえてる?」


不意に腕を捕まれ、クルリと体が反転する。



どうやら、頭の中が騒がしかったせいで、友田の声がまるで聞こえてなかったらしい。




「あ…ごめん。全然気づかなかった」




素直に謝ると目尻を下げて苦笑する友田。



「いいよ。どうせまた色々考えてグルグル空回りしてたんだろ?」


「空回りって……酷い」



「間違ってないだろ?いつも言ってるよ。一人で考えるより俺に聞けって」



「……」



「それで空回りされて、勝手いいなくなるとか……どんだけ傷つくと思ってんの?」




口調は穏やかなのに、ジワジワと責められてるように感じる。
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