【続】恋愛のやり直し方
「俺も頼りないのかも知れないけど、他の男に頼られるとか、立ち直れないほど
自己嫌悪なんだけど」




「……」



返す言葉も見つからず俯いていると




「ごめん。ちょっと言い過ぎた」と頬を一撫でされた。



その手が少し震えてるように思えて、思わず顔をあげて友田を見つめると、ひどく困った顔をしていた。




「車で話す?」



ピピッと解錠をする音がした。



小さな田舎だ。
ただでさえ目立つこの車の中で二人きりで話している所を誰かに見られたら、明日には、ほとんどの人に知れ渡る。



私はともかく、友田は名の知れた人間だ。



変な噂がたてば彼に迷惑をかけてしまう。



「家の中で話そ」



迷わず家へ入る。
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